Blog
飯野将人@SCALE OUT CORP
-
The Dance of Eternity(51)
The Dance of Eternity(50)で生物の体のサイズと代謝の間の横断的な関係を表す「クライバーの¾乗則」をヒントに、それを組織に適用することで、組織が外部環境の変化に対して敏感でいられるようにする工夫を考えたんですが、当たり前の話、こうした組織デザインの話っていくら理想論を語っても現場に受け容れられなければ机上の空論になってしまう。「組織の体表面積を増やす」というのはそもそも組織のなかでぬくぬくと育ってきた人材にとっては不快な変革なので、なおさら。現にこうした理想論を語ってもうまくいかない組織を数限りなく見てきました。
...続きを読む
-
The Dance of Eternity (50)
ここしばらくカール・ポパーの可謬性の議論に脱線しましたが、生物の話に戻します。The Dance of Eternity(45)で「生物のサイズに関わらずみられるクライバーの3/4乗則を手がかりとして「生物の身体=エネルギーを取り込み、流し、排出する流路」ととらえる考え方=「生物は煎じ詰めればネットワークの隅々に効率よくエネルギーを届けるという物理的な必然性のもとでデザインされている」というロジックについて論じ、それを組織のエネルギー代謝に応用する可能性ついて考えてみます。
...続きを読む
-
The Dance of Eternity (49)
「開かれた組織」:ポパーとイノベーション論の交差点The Dance of Eternity(48)でラカトシュの「科学的研究プログラム」のコンセプトを広げて「何を守り、何を捨てるか」という問いについて論じました。ポパーの素朴な反証主義を精緻化して「ハードコアと保護帯の二層構造」を通じて実践的なイノベーションの設計に落とし込む中で、ポパーやラカトシュの射程が科学方法論に留まらないことを感じてもらえたらよいのですが。
...続きを読む
-
The Dance of Eternity (48)
「何を守り、何を捨てる?」〜イムレ・ラカトシュが照らすイノベーションの核心 The Dance of Eternity(46)でポパーの可謬性について、The Dance of Eternity(47)で「記憶ある試行錯誤と記憶なき試行錯誤」の非対称性について論じました。ポパーの反証主義は「仮説は反証されるまで暫定的に受け入れられるにすぎず、反証されたらすぐさま棄却され、新たな仮説を構築すべきだ」と主張しました。スティーブ・ブランクの「仮説を解雇する」というフレーズは、ポパー的精神のビジネス版として響きあうとも論じました。
...続きを読む
-
The Dance of Eternity (47)
進化は間違いを覚えない?〜「記憶なき可謬性」vs.「記憶ある可謬性」前稿でポパー、ブランク、ティール、ハラリという4人の思想家が「可謬性」というキーワードで交差する様子を眺め、4人が異なる解像度で「間違えながら前進する」というダイナミズムを記述していることに気づいたときひとつの問いが浮かびました。
...続きを読む
-
The Dance of Eternity(46)
「間違えることを想定する」という知的誠実—ポパー、ブランク、ティール、そしてハラリ「自分はいつでも正しい!」と言い切るリーダーが出てきた世の中になって、改めて「可謬性」ということを考えることが多くなりました。「自分は間違える」と口にするのは勇気が要ります。誰であれ、会議室でも、SNSでも、食卓でも「自分が正しい」という前提に立ちたがるけど、「間違えうること」=「可謬性(fallibility)」を肯定した思想家たちが20世紀から21世紀にかけて登場していて、中でも僕が特に面白いと思う(でも普通は共通の文脈で語られることがない)4人が、カール・ポパー、ピーター・ティール、ユヴァル・ノア・ハラリ、そしてスティーブ・ブランクです。
...続きを読む